必要なトレーニングを行っているはずなのに、その後に動きが重くなる。特定の練習を続けると、試合で思うように力を発揮できない。

そうしたとき、練習内容や本人の疲労感に加えて、トレーニング後に筋肉がどのような状態になっているかも、見直しの手掛かりになります。

ゼロ化整体では、施術時に確認する筋肉の硬さの質や分布、動作の変化を、選手や担当スタッフと共有し、練習内容・負荷・ケアを考える材料にしてきました。

同じトレーニングでも、その選手にどう表れているかを見る

筋肉が硬くなっていても、どこに、どのような硬さが出ているかは一様ではありません。

A-2で説明した硬さの質や反応を、行ったトレーニング、その後の動き、本人の感覚と照らし合わせます。ここで重視するのは、単独の感触ではなく、負荷の前後や日々の経過の中での変化です。

トレーニングへのフィードバックの流れ

図 C-1-1
どんなトレーニングを、どの程度行ったかを共有する
↓
その後の筋肉の硬さの質・分布と、動作を確認する
↓
本人の感覚や、担当スタッフの観察と照らし合わせる
↓
負荷のかけ方・回復・ケアについて、見直す点を考える
↓
必要な変更や対応を行い、その後の反応を確かめる

重要なのは、「硬いかどうか」だけでなく、その選手の普段の状態と比べて、何がどう変わったかです。

筋肉の状態と、何を組み合わせて確認するのか

確認する情報 トレーニングを考える手掛かり
硬さの質と分布 どの筋肉に、どのような変化が出ているか。特定の場所に負担が集中していないか。
動作の変化 練習後に、動かしにくくなった動作や力を出しにくい場面があるか。
本人の感覚 張り、重さ、疲労感、動きやすさが、いつ、どのように変わったか。
練習内容と負荷 どの練習の後に変化が出たか。負荷が続くと、状態はどう変わるか。
その後の経過 ケアや時間の経過で変わるか。次の練習や試合にも影響が残るか。

筋肉の感触だけで、オーバートレーニングや代謝の状態を診断するものではありません。複数の情報を合わせて、その選手への負荷や回復の状態を考えます。

確認した反応を、どう次の対応に生かすか

施術時の状態に対応するとともに、その練習の負荷や進め方が今の身体に合っているかを選手・担当スタッフと考えます。具体的な一選手への支援経験はC-3で紹介します。

身体の反応から考えること 対応の方向
筋肉の硬さが、その後の動きを妨げていると見立てた場合 必要な施術を行い、筋肉と動作の変化を確認する
特定の練習後に、同じ問題が繰り返される場合 練習内容・負荷のかけ方と、その後の反応を担当スタッフと検討する
普段の回復ケアを優先した方がよいと考えた場合 スポーツマッサージなど、日常行っているケアを優先してもらう
苦手な負荷への対応力を高めたい場合 状態を整えることと、必要な能力を育てるトレーニングの両面から考える

トレーナーの判断に、筋肉の側から情報を加える

トレーナーや指導スタッフは、トレーニングの目的、練習量、動作、競技中の様子を把握しています。選手本人は、身体の感覚や、力を発揮しやすい・しにくい場面を知っています。

ゼロ化整体は、そこへ筋肉の状態と施術前後の反応についての情報を加えます。

図 C-1-2
担当スタッフが把握する情報
練習の目的・内容・負荷・動作
+
選手本人が感じていること
疲労感・動かしやすさ・力の出しやすさ
+
ゼロ化整体が確認すること
筋肉の硬さの質・分布・対応前後の変化
↓
次のトレーニングとケアを考える材料にする

こうした確認は、復帰途中の選手だけでなく、育成や日常のトレーニングにも関わります。

トレーニングによって、その選手の身体に何が起きているかを確かめ、次の取り組みに生かす。筋肉の側から得られる情報を、現場の判断に役立てていきます。

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